治外法権!?雀荘って一体どういう所なの？

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街中でちらほらと見かけるマージャン屋さん、通称【雀荘】。
皆さんも一度くらい見かけたことがありますよね。

大抵の場合はビルの2階以上か、繁華街から少し外れた細い路地裏にポツリとそびえています。
そして、いつ見てもカーテンが閉まっていて真っ暗。

ち、近寄りづらい・・・。
今回は、そんな雀荘の扉の向こうをご紹介していきます。

第1章　法律的には・・・

法律的には、雀荘の業種はサービス業の中の【娯楽業】に分類されます。
娯楽業の業種はものすごい広く、なんと公園や体育館の運営なんかも娯楽業のひとつになっています。

・・・いやいやちょっと待って、いくらなんでも、公園と雀荘は全然違うでしょ！！！
と思ったアナタ。

その通りです。
実は同じ娯楽業でも更に細かく業種が分類されていて、雀荘は娯楽業の中の【遊技場】のカテゴリに位置しています。

同じ【遊技場】のカテゴリで位置されているものには、ゲームセンターやパチンコ屋などが挙げられます。
（ちなみに、公園は娯楽業の【公園、遊園地】のカテゴリに位置しています。）

そして、ここからが本題です。
一般的な娯楽業と雀荘の決定的に違うところは、雀荘が【風俗営業】であり、【風営法の4号営業】によりその営業が著しく規制されていることです。

風営法の4号営業とは、遊戯設備を備えて射幸心をそそる遊戯をしてしまうおそれのある店舗のことを指します。
この規制は細かく基準があるのですが、雀荘において注目したいのはこの３つ。

立地条件・・・住宅街や学校付近では営業してはいけない、派手な広告設備を設けない。
景品提供・・・賞品や賞金を提供してはいけない。
営業時間・・・深夜の営業を行ってはいけない。

風営法が適用される業種では、上記のような厳しいルールに従って営業を行わなければなりません。
つまり雀荘とは、【娯楽業かつ、風営法で規制されている風俗営業】なのです。

最初に書いたように、雀荘が静かな場所にポツリと存在するのはこの風営法の立地条件が理由なんですね。

それでは他の規制についてはどうでしょうか。
景品提供など、金銭のやり取りは本当に行われていないのでしょうか。

営業時間は、しっかりと決まりを守って営業されているのでしょうか。
雀荘の暗い入口の中は一体どうなっているのでしょうか。

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第2章　ぶっちゃけほぼ全ての人が賭けてます。

まずは景品提供について。
タイトルでネタバレになってしまっていますが、ぶっちゃけるとほとんどの人がお金を賭けて麻雀をしています。

賭ける金額はそれぞれのお店のルールによって異なりますが、一般的には1半荘(1ゲーム)で数千円の金額が動きます。
(お店によりかなりの差があります。)

さらに、麻雀で一番強いとされる役満をあがったり、その他にも1着を連続でとり続けたりすると、お店から数千円程度のご祝儀が発生することもあります。
（お店によりご祝儀の有無や金額は異なります。)

お店は後になって持ち金が無いなどの客同士のトラブルを避けるため、席に着く前に前金でお金をチップコインと交換し、客はチップコインでやり取りをすることになります。
そしてゲームが終わって帰るときに持っているチップコインを店員に渡し、お金を清算するのが一般的です。

お店も客も、暗黙の了解としてお金を受け渡ししているのですね。
しかし例外として、お金を賭けていない人たちもいます。

まず、友達や仕事仲間などが4人で来店し、1つの麻雀卓を貸切にして麻雀を行う場合。
通称【セット】と呼ばれますが、この場合はお店のルールは一切適用されず、ルールは麻雀卓を借りた人たちが独自で決めます。

つまり仲間内だけで来店し、お金を賭けずに楽しむ人たちが一定数存在します。
次に、最近流行りだした【健康マージャン】なるものです。

麻雀が手の運動や痴呆防止に良いとされ、主にシニア向けに営業している雀荘があります。
こういった雀荘では、ほとんどの場合ノーレート(お金を賭けないこと)とお店が取り決めしています。

上記のような例外はあるものの、やはりほとんどの人がギャンブルとして認識して雀荘へ足を運んでいるのです。

第3章　ほぼ24時間営業です。

次に営業時間について。
私自身、20店舗以上の雀荘に行ったことがありますが、そのほとんどが24時間営業でした。

客が0人で暇な雀荘なんかは、深夜に行くと店員がおもむろにソファーから起きて対応したりすることもあります。
そもそも皆さんは、【徹マン】という言葉を聞いたことがありませんか。

徹マンとは、麻雀が非常に流行っていた時代に作り出された言葉で、徹夜で麻雀を行うという意味です。
そもそも、風営法の取り決め通りに24時でお店が閉まっていたら、この言葉は生まれることはありませんよね。

ところで、雀荘のカーテンは非常に遮光性が高く、特注の仕様になっています。

深夜に雀荘にいると、おもむろに店員がカーテンを閉め始める姿が見られます。
外から見ると、本当に真っ暗に見えるから凄いですよね。

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第4章　世間的にはアウトじゃないの？

その他にも、このご時世で屋内タバコが吸い放題の雀荘がほとんど・・・
等々、雀荘には沢山の矛盾が存在します。

守られているのは見た目の問題でアウトになってしまう、立地条件くらいでしょうか。
もはや、雀荘独自の治外法権と言えるでしょう。

このように、ほとんどの雀荘が風営法のルールを守っておらず、違法な営業を行っていることが分かりました。
当然、世間的にはアウトです。

いえ、アウトどころかコールドでゲームセットです。
賭け麻雀を行えば、賭博罪により違法ですし、24時間営業をしていれば、風営法違反のはずです。

しかしながら、雀荘は現在も平然と営業を続けられています。
それはなぜか。

答えは、

【警察が見逃しているから】

です。
これは黙認しているというわけではなく、捕まえてもキリがないから、に近いと私は思っています。

賭博罪は基本証拠がない限りは現行犯でしか捕まえられませんし、1回数千円のような少額な金額は健全な趣味のひとつとして考えられているのかもしれません。
そもそも全員捕まえていたら、何万人、何十万人が対象者になってしまうのです。

いずれにしても、本来はアウトですがなぜか違法が認められている不思議な空間。
それが雀荘なのです。

第5章　まとめ

まとめると。

雀荘は、法律的には【娯楽業かつ、風営法で規制されている風俗営業】。
賭け麻雀がほとんどで、一般的には1半荘(1ゲーム)で数千円のお金が動く。
ほぼ全ての店舗が24時間営業で、カーテンでカモフラージュされている。
世間的にはアウトだが、警察が見逃しているためセーフ。

ということです。
いかがでしたでしょうか。

全く知らなかった方は非常にびっくりされたかと思いますが、雀荘の扉の向こうは本当の意味で、【ブラックボックス】だったのです。
ここまで読むと麻雀には興味あるけど、雀荘って怖い、行きたくない！って思ってしまいますよね。

しかしながら意外や意外、実は雀荘ってアットホームで笑い声に包まれているお店がとても多いんですよ。
私が出会った店員さんたちもとても優しくて、穏やかな人たちばかりです。

ただし、雀荘には知っておかなければいけないマナーやルールが存在するのもたしかです。

初っ端から恥をかいて苦い経験をしてしまうことのないよう、必要最低限の知識は備えていきましょう。
次回は、そんな雀荘の基礎知識をお伝えしていきます。

ご購読ありがとうございました。

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初めて雀荘へ行くアナタへ、雀荘のルール解説

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