2021年産駒デビュー!新種牡馬を予習しよう!
早ければ2021年6月に産駒がデビューする新種牡馬について、少し気が早いですが予習をしておきましょう。
予習をしておくことでPOGや 6月から始まる新馬戦においてスタートダッシュが切れるかもしれません。
2021年に初めて産駒がデビューするということは、2018年に初めての種付けをした種牡馬ということです。
昨年の新種牡馬にはドゥラメンテ、モーリスといった新種牡馬ツートップがいましたが、今年は少し小粒な印象です。
新種牡馬の現役時代の実績から言えばキタサンブラックが筆頭でしょう。そんな2021年に産駒がデビューする新種牡馬の中から、期待できそうな種牡馬を5頭ピックアップしてご紹介します。
血統を嗜む筆者の独断と偏見で、その産駒の特徴も予想していきたいと思います。
キタサンブラック
まずはキタサンブラック。
G1を7勝し顕彰馬にも選出されたレジェンドホースですね。
父ブラックタイド、母父サクラバクシンオーといった血統。
先行力を武器に天皇賞春を連覇した現役時代のその成績から産駒にもスタミナ色を強く引き継ぎそうです。
また本馬はかなりの大型馬で、本馬の父ブラックタイドの産駒も芝よりダートの方で勝利数が多いという観点からもダートに適性を持つ産駒も多く出しそうです。
芝でもディープインパクト産駒のような瞬発力を武器とするタイプではなく、同馬が現役時代に不良馬場の天皇賞秋を勝ったように、そのパワーを強く引き継ぐタイプの産駒を多く出す傾向が予想されます。
現役時代はかなりの人気馬でしたが、予想される産駒の適性的にも種牡馬としては苦戦が予想されます。
高速馬場での切れ味勝負を得意とする、言わば日本の主流とは少し外れるタイプの産駒が多いと予想します。
傾向をいち早く見極めることができれば、馬券的にはオイシイ種牡馬になりそうです。
穴党としては、本馬産駒の芝からダート替わりや、距離延長での激走が今から楽しみです。
新種牡馬で最も種付け数が多かったのはドレフォン。
本馬は米国の競走馬で、BCスプリント等のダート短距離のG1を3勝している。
スタートダッシュに定評があった快速馬だったようです。
血統的にもストームキャット系の父に母父がゴーストザッパーと、かなり
「ダートでの速さ」
を追い求めた血統。
本馬の父Gio Pontiは芝G1馬ですが、この血統は日本ではダートに適性を持つ産駒を多く出すと予想されます。
配合次第では芝の短距離を走る産駒が出てきても驚けないですが、産駒の主戦場は本馬の現役時代と同様でダートの短距離となりそう。
早熟性が強そうですのでPOG向きかもしれませんが、POGで産駒を指名する際は芝向きかどうかの判断は慎重に行った方が良いでしょう。
ただストームキャット系はディープインパクトとの相性が良く、キズナ等の活躍馬を輩出しています。母父ディープインパクトのドレフォン産駒がどのような適性を持つか、興味深いところではあります。
本馬産駒もキタサンブラック産駒同様、好走条件が限定される穴党向きの種牡馬になると予想しています。
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サトノアラジン
続いてピックアップするのはサトノアラジン。
現役時代は2歳時からクラシック最有力候補として人気を集めていましたが、皐月賞とダービーには出走できず。
菊花賞では直線で不利がありながら6着と力を見せましたが、本領発揮はマイル路線に照準を定めた古馬になってから。
1400mのG2を2勝し、G1は安田記念を勝利。
ディープインパクトを父に持ち、母父にストームキャットを持つ血統。
母母父はファピアノ系と母方は米国の速さを詰め込んだ血統。
本馬は1400mから1600mに良績がありましたが、菊花賞でも惜しい競馬をしたように本来の適正距離はもう少し幅広かったように思います。
折り合いが付き、どんな距離でも瞬発力を発揮できる。
本馬はまさに王道タイプの競争馬だったように見えました。
その能力が受け継がれれば前述のキタサンブラックやドレフォンよりも優秀な芝向きの産駒を多く出すであろうと予想しています。
ただ問題は繁殖牝馬の質。
ディープインパクト産駒の種牡馬同士での競争が激化している現状です。
まずは与えられた繁殖牝馬の質の中で最大限のパフォーマンスを見せてほしいです。
徐々に種牡馬そしての資質が認められれば、本馬自身が成し遂げられなかったクラシックホースを輩出することも夢ではないでしょう。
シルバーステート
サトノアラジンと並んで筆者が期待している新種牡馬はシルバーステート。
現役時代は5戦4勝、オープンクラス出走なしという地味な戦績。
ただ、勝利した4勝は全てノーステッキで圧勝。
ケガさえなければ確実にクラシックを勝っていた馬だと言われています。
全5戦で手綱を取った福永祐一騎手もその能力をかなり高く評価していました。
本馬の血統を見れば父はディープインパクトですが、母父はシルヴァーホーク、母母父はニジンスキー系と牝系はスタミナに寄ったイメージ。
米国スピード血統の繁殖牝馬との配合で2歳戦から王道のクラシック路線を歩む馬を輩出できるポテンシャルを予感しています。
ただやはりサトノアラジン同様、ディープインパクト系種牡馬の中での競争に打ち勝って、質の良い繁殖牝馬を獲得しなければなりません。
サトノアラジンよりスタミナ寄りの産駒を多く出すと予想されますので、当面は秋以降の中距離戦で狙いたいイメージをしています。
なんとか初年度からクラシックへ向かう産駒を輩出して、繁殖牝馬に恵まれてほしい種牡馬の一頭です。
イスラボニータ
続いてピックアップするのは2014年の皐月賞馬イスラボニータ。
皐月賞のほかにも1400mから2200mの重賞を計5勝しています。
現役時代の本馬は大きな跳びの独特なフォームが話題でしたが、得意距離のレンジが広く、6歳まで長く活躍した競争馬でした。
本馬の血統としては父がフジキセキ、母父コジーン母母父がクラフティプロスペクターといった血統構成。
本馬は芦毛でしたし、母父コジーンが強く出たようなイメージでした。
コジーンの産駒には本馬と同じくマイル路線で活躍したアドマイヤコジーンがいますが、タイプ的にアドマイヤコジーンと似たような持続力に長けたマイラーでした。
アドマイヤコジーンは種牡馬として3頭重賞馬を輩出していますし、本馬にも種牡馬としての期待がかかりますが、血統的には芝ダート兼用のフジキセキ産駒であり、母母父にダート色を強く出すクラフティプロスペクターが入っている点から、瞬発力に秀でた芝馬を出す頻度は少ない種牡馬だと予想します。
現役時代、個人的には凄く好きな馬の一頭でしたが、種牡馬としては苦戦が続くと予想しておきます。
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ビッグアーサー
最後にピックアップするのはビッグアーサー。
現役時代は2016年の高松宮記念を制したサクラバクシンオー産駒の快速馬でした。
同年のスプリンターズSでは圧倒的1番人気で勝利確実と言われていましたが、直線で前が壁になり全く追えず惨敗。
結局G1を勝ったのは1度だけでしたが、実力的には当時スプリント界では圧倒的な実力を誇っていた馬だったと思っています。
その一見地味の見える現役時代の成績から、派手な種牡馬デビューとはならないはず。
ただ本馬には
「サンデーサイレンスを持たない」
という、種牡馬として大きな魅力があります。
本馬は母父キングマンボ、母母父がサドラーズウェルズと、サンデーサイレンス系と相性の良い血統を牝系に抱えています。
キタサンブラックは母父サクラバクシンオーでしたし、本馬も種牡馬としてサンデーサイレンス系繁殖牝馬と配合されることで化学反応が期待できると踏んでいます。
ただ本馬も大型馬でしたし、米国血統の繁殖牝馬と配合されることでダートのスプリンターを輩出する頻度が高くなると予想しています。
産駒の主戦場は芝またはダートの短距離となりそうです。
まとめ
以上、5頭の新種牡馬をピックアップしてご紹介しましたが、その他にも多くの新種牡馬がスタンバイしています。
ロゴタイプ、ディーマジェスティ、ワンアンドオンリー等、正直少々小粒ではありますがクラシックホースがズラリ。
ラニやサドンストーム等の懐かしい個性派の面々の名前も見えます。
そんな中で世間的には全く注目されていませんがヒストリカルに期待しています。
3歳時の毎日杯が唯一の重賞勝利というかなり地味な現役時代の戦績ですが、その末脚は強烈でした。
本馬はディープインパクト産駒で母父がノーザンテーストという、まさに日本の主流血統。
カンパニーの半弟という血統ですし、そのカンパニーも限られた繁殖牝馬との配合で重賞馬を輩出しています。
本馬はディープインパクトの血を受け継ぐ種牡馬として、ポテンシャルはカンパニー以上だと思います。
人気薄のヒストリカル産駒が父親譲りの豪脚を披露する瞬間が穴党として今から楽しみです。
以上、少し気が早いですが2021年に産駒がデビューする新種牡馬をピックアップしてご紹介しました。
そろそろPOGの情報収集を始める時期ですので、良い予習になったかと思います。
全体的には大きな期待のできる世代ではない気もしますが、それぞれの個性を掴むことで馬券にも繋がると思います。
今後出てくる情報に耳を傾けながら、産駒のデビューを楽しみに待ちましょう。
ご購読ありがとうございました。
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